IMC推進本部業務推進局
アカウントプロデューサー 森谷健太郎
ターゲットを必然的に疾病啓発ページに誘導するしくみ
比較的ターゲット年齢の高い医療広告でもデジタル施策は必須です。DTC(Direct to Consumer)広告の展開においても多くの場合、疾病啓発サイトを作成しその疾病についての理解を深めるコンテンツを格納していますが、サイトを公開しただけではなかなか見てもらうことはできません。そこで検索連動型広告などを活用して誘導することになります。しかし検索連動型広告は、計画通りに誘導することができなかったりせっかく誘導したものの滞在時間が非常に短かったり、なかなかその運用は簡単ではありません。
そこで、疾病啓発サイトに
〇事前に計画したユーザー数を予算通り確実に
〇ターゲット患者=patientだけを抽出=extractし
〇内容の読み込みと理解を促し
〇その後の態度変容も調査できる
〇「プロモーション」ではなく、あくまで「調査」として実施する
「P.Eリーチ」というパッケージをGMOグループの上場会社であるGMOリサーチ株式会社とADEXで立ち上げました。
「P.Eリーチ」の特徴
上記のように「患者(Patient)」を「抽出(Extract)」できるアンケート型の広告手法です。GMOリサーチには「アンケートに答えてもいいですよ」と登録しているアンケートパネル(回答者)が国内だけで約2800万人います。その中から、例えば花粉症や高脂血症(過去/現在と選択可)と診断を受けた人や(その家族)のみを抽出し、アンケート回答を依頼します。アンケート回答者には対価としてポイントが支給されます。アンケート回答者は、疾病にかかった時期や生活で困っていることなど、複数の質問に回答していきますが質問の一つとして“指定のインターネットサイトを閲覧し質問に答えてください”というものが出てきます。質問に対しての回答はサイトを読み込まないと難しいものになっているため、必然的に回答者は疾病啓発ページの内容理解を深めることになります。回答者は、すなわち抽出された“患者”です。つまり、ターゲットとなる患者だけをアンケート調査の流れの中で指定する疾病啓発ページに誘導できるというわけです。加えてもうひとつの特長として、数週間から数か月後に何割かの参加者に対して再度、アンケートを実施できる点があります。「前回サイトの情報に接して、家族に相談したり、医療機関の受診をしたり、情報収集をしたりしましたか?」などの追加調査を行います。この調査によって、疾病啓発ページの情報に接触した患者がどのような態度変容を遂げたのかがわかり、今後のマーケティング活動に活かすことができます。
例えば、花粉症の場合でいえば下記のような流れになります。
事例のご紹介
このサービスは2021年から提供しており、今までいくつかの製薬会社様に活用していただきました。詳細はご紹介できないのですが、下記のアンケート内容はある製薬会社様の事例です。下記のアンケートを実施し、実際に「疾患にかかっている」「認識はしていないが疑いがある」人のみ9万人を疾病啓発サイト誘導することができました。また、骨粗しょう症の患者誘導の事例では既に確定診断を受けている患者と「背中の痛みを抱えている」人を対象にして約10万人の誘導を行いました。このときは、合わせてウェブサイトのクリエーティブについても詳しいヒアリングを行いユーザビリティ向上に役立てていただきました。
書籍で紹介
このサービスはDTC広告の第一人者である株式会社アー・ベー・ツェーの古川氏の意見も入れて開発しました。古川氏が昨年、上梓された書籍『DTCマーケティング~医薬品マーケターが考える患者中心のコミュニケーション』にも収載されており、読者である製薬会社様から複数のお問い合わせをいただいています。
「P.Eリーチ」の料金体系は罹患者の出現数によりますが、リーズナブルな単価設定となっております。より詳しい事例の紹介などもできますので、ぜひ、弊社にお問い合わせください。
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