
埼玉を拠点にエネルギー事業を展開する株式会社エネクルが、地域に根ざした企業としてのブランディングを再構築。競争激化や電力自由化という業界環境の変化の中で、「地域密着型生活応援企業」としての存在意義を明確にし、社員と顧客双方への信頼感を高める取り組みを進めてきました。本記事では、山崎弘也さん起用によるTVCM制作や社内外で行われた施策、そのプロセスと成果について詳しく解説。ADEXやセイタロウデザインとの連携が生んだ成功ストーリーと、今後目指すべき方向性についても迫ります。
《前編》 (本編はこちら)
① ブランディングの第一歩 両社の出会い
② インナーブランディングへの切り替え 見えてきた本当の課題
③ ADEXの新たな提案とその評価 プロセスからアウトプットまで
《後編》 (後編はこちら)
④ 「地域密着」をカタチに 実施した施策と反響
⑤ 山崎弘也さんを継続起用。 自社を示したキャスティング。
⑥ 社員の意識を変えた「インナー施策」
⑦ 未来へ向けたブランド戦略

ブランディングの第一歩 両社の出会い
─ADEXとエネクル様の取引のきっかけはどのようなものでしたか?
多田:
最初は年末年始のTVCMの広告枠をお願いしたのがきっかけでしたね。
熊谷:
はい、2019年の年末ですから、もう6年近く前になります。最初は単発のCM枠のご提案からでした。当時、エネクル様は広告施策を本格的に始められたばかりの時期で。
多田:
その通りです。もともと他の広告会社さんにTVCMや販促物をお願いしていた時期があって、その延長線でADEXさんとも出会ったんです。
熊谷:
私たちの対応や条件を評価していただき、「お試しで」という形でお取引が始まりました。その後に継続的なお付き合いにつながったんです。

多田:
その後は新しいTVCMを作るときに熊谷さんにお声がけさせていただきまして、今の関係に至りました。
インナーブランディングへの切り替え 見えてきた本当の課題
─ブランディングの必要性を感じられた背景について教えてください。
多田:
まず私たちが取り扱っているのはエネルギー関連のインフラサービスです。インフラはビールやお菓子のように個々の商品の魅力で選んでもらえるものではありません。どこも同じエネルギーを提供している中で、差別化を図るためには会社の姿勢や社員の対応、お客様へのサービスの提供方法が重要になってきます。
─電力自由化の動きも影響があったのでしょうか?
多田:
もちろんです。電力自由化によってインフラ事業者がさまざまなサービスを取り扱うようになり、競争が激化していました。そこで他社と差別化を図るために「どんなブランドを確立するか」という課題が浮上したんです。弊社は全国的に見ても大規模な簡易ガス事業を強みとして持っていたことがあり、当初はこの事業を際立たせたいという想いを持っていました。
─その中でも悩みがあったんですね。
多田:
はい。当時抱えていた悩みは、方向性が明確でないまま広告展開だけが先行してしまっていたことです。「なぜここを目指すのか」「今どこにいるから、こういうことをしよう」という戦略的な組み立てがないまま、散発的に広告を展開している状況でした。
森住:
広告施策はやっていたんですが、五月雨式と言いますか…何のためにやるか分からないまま、やみくもに進んでいる状態だったんだと思います。そんな中、2023年に弊社社長からの号令があって、社としてもブランディングの機運が一気に高まったんです。

─ その中でADEXはどのように提案を進めたのでしょうか?
熊谷:
アウトプットを提案する前に、そもそもの考え方を提案する機会を作らせてもらったんですよね。初回はオリエン通りに比較的外向けの発信を中心に提案したのですが…一定の評価を頂いたものの、どこか芯を食っていないと言いますか…外向きの発信が正しいのか?とプレゼンの帰り道に小暮と話をしたんです。
小暮:
二人で話していく中で本当に課題として思われていることは、むしろ外向けというよりは、インナーのところをまとめていく方向だと思ったんです。インナー向けに一本の軸を作り、それをもとにどう働く意欲を高めてもらうか、いい会社だと思ってもらうかが大事な課題として感じました。そのタイミングですぐにセイタロウデザインの原田さんにお声がけしました。
佐藤:
原田さんにも参加いただいてからは、企業内にあるさまざまな言葉や価値観を整理して、それを基準にどう社員の働く意欲を高めるか、また社外にも伝えていくかという方向性で進めることになりました。
ADEXの新たな提案とその評価 プロセスからアウトプットまで
─ インナー施策に切り変えた後、どのような提案をされましたか?
佐藤:
まず企業としてインナーブランディングがどのようなもので、何が必要で、どうプロセスを経ていくかを説明しました。それがないとパーパスの役割や大切さが伝わりません。
小暮:
エネクルらしさを我々で整理・分析した結果、「地域密着型生活応援企業」として「地域への貢献」をパーパス(存在意義)として提案しました。そして、それを軸とした動画や社内向けの取り組みなど、さまざまな施策をご提案しました。
多田:
そのときにADEXさんは「社員こそがブランド」とお話しいただいたんです。同じようなエネルギーを取り扱っている企業は日本全国に1万社以上あり、差別化が非常に難しい。だからこそ「社員とその成長こそがブランディングであり、そこが成長することこそが企業そのものの成長」という言葉は、まさに私たちが探していた答えでした。
─ 探していた答えがあったと。他にはどのような点を留意されましたか?
原田:
私たちセイタロウデザインはブランディングを中心に取り組む会社として、お客様と並走しながらブランドを作り上げていくスタイルです。今回は初めて取り組むインナー向けのブランディングになるため、単なるアウトプット提案だけでなく、「どんなプロセスでブランディングを進めるべきか」という手法論を丁寧に説明しました。

多田:
またその際に企業理念が古くなっているという指摘もありました。「何のためにこの仕事をしているのか」という部分が時間を経て形骸化し、社員全員にはっきり伝わっていない状況になっていることを明確にしてくれたんです。
原田:
エネクル様は本当に長い歴史がありますので、色んなメッセージをお持ちです。そうしたときに「何のために」というWhyを明確にすべきだとお伝えしました。理由を知ることで全員が同じ方法を見ることができるんです。
─ 言葉に加えてプロセスでも評価いただけたと。
森住:
実は…プレゼンのときに社内基準を設けていたんです。それは提案の幅だったり、芯をとらえているか、また知見の深さといった点ですね。
多田:
弊社はブランディングについては勉強中というような状態。プロセスも含めて「弊社の分身」となって動いていただける、そんなパートナーとなってもらえるかどうか。ADEXさんにはその印象を感じたんです。
熊谷:
恐縮です(笑)
後編へ続く。
ADEX日本経済広告社では、様々な展開・実績がございます。
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