地域密着で未来を創る エネクルのブランディング成功の舞台裏|後編

エネクル

クリエーティブの裏にある、地元に根ざす想いとは。

埼玉を拠点にエネルギー事業を展開する株式会社エネクルが、地域に根ざした企業としてのブランディングを再構築。競争激化や電力自由化という業界環境の変化の中で、「地域密着型生活応援企業」としての存在意義を明確にし、社員と顧客双方への信頼感を高める取り組みを進めてきました。本記事では、山崎弘也さん起用によるTVCM制作や社内外で行われた施策、そのプロセスと成果について詳しく解説。ADEXやセイタロウデザインとの連携が生んだ成功ストーリーと、今後目指すべき方向性についても迫ります。

《前編》 (前編はこちら
① ブランディングの第一歩 両社の出会い
② インナーブランディングへの切り替え 見えてきた本当の課題
③ ADEXの新たな提案とその評価 プロセスからアウトプットまで

《後編》 (本編はこちら)
④ 「地域密着」をカタチに 実施した施策と反響
⑤ 山崎弘也さんを継続起用。 自社を示したキャスティング。
⑥ 社員の意識を変えた「インナー施策」
⑦ 未来へ向けたブランド戦略


「地域密着」をカタチに 実施した施策と反響

─ これまでの提案や実際に展開した施策の中で、特に印象的だったものを教えてください。

森住:
少し前の話になるんですが、2020年にADEXさんにコンペに参加いただいたときですね。短期間にもかかわらず完成度の高い絵コンテを複数案ご用意いただき、たくさんのメンバーで提案に臨んでくれた。その時のチーム力にまず感動しました。「この会社なら一緒に未来を描ける」と強く感じたんです。

熊谷:
ありがとうございます。私の場合は…やはり今回制作したTVCMですね。広告を出すことが目的ではなく、社員や地域の皆さんに「エネクルらしさ」を伝えること。その意味で、CMは社内外への大きなメッセージになったと思います。

多田:
自分も今展開しているTVCMですね。CMですから社外に発信できるってことも大事なんですけど…自社の「取り組んでいること」や「取り組みたいこと」、つまり企業姿勢がCMの中にキチンと組み込まれてると感じているんです。それによって「そういうことだったんだ!」と周りの反応が見えたことが本当に嬉しかったですね。

佐藤:
私もそのTVCMです。地域密着が一貫したテーマではあるんですが、ずっと話していたことが一つの形にまとまったCMだと感じています。


小暮:
同じく、私も直近のTVCMが一番印象に残っています。これまでの議論やブランディングの成果を一番よく表現できたと思っていますし、そこに帰結するまでのプロセスが印象的でした。グループインタビューではエネクル様の社長を始め経営層の皆様、そして現場で働いている部長、課長、若手社員…本当に沢山の方にインタビューさせていただきました。

多田:
20名近くの人に聞いたと思います。

小暮:
もちろん一人ひとりの伝え方は違ったのですが、抱えている想いは同じだという印象を受けました。

原田:
年次や役職によってレイヤーや視線が変わるので違って見えますが、言いたいことの根底は同じだったんですよね。

小暮:
そのとおりです。その上で社史など改めてエネクルの歴史を学び、これまでも社内で使われていた企業理念などの様々なワードを整理・体系化しました。そして最終的に欠けていたパーパス領域として「地域に貢献する」を策定できたんです。

原田:
そうして浮かび上がった想いとこれまでの歴史を具体化できたのは、やはりCMだったからこそだと思います。あと私は現在第三弾まで作らせていただいている社内ポスターが果たした役割が大きいと思っています。アウター要素の強いCMだけでは今回のインナーブランディングのゴールを達成するのは難しいと思いますので。

多田:
確かに。アウター施策だけでは辿り着かないところをポスターが補っていたと思います。

原田:
ポスターと聞くとTVCMに比べたら少し控えめな印象かもしれません。しかしインナーブランディングはただCMを流すだけでは浸透しません。社内に掲示されるポスターがあったから、日々の業務の中でも接点が生まれて、うまく作用したと感じています。


山崎弘也さんを継続起用。 自社を示したキャスティング。

多田:
TVCMでは山崎弘也さん(アンタッチャブル)を継続起用したことで、親しみやすさと信頼感を両立できたのも大きなポイントでしたね。

─ なぜ山崎さんを継続起用されたのでしょうか?

多田:
山崎さんは春日部出身で、エネクルが展開する東武線沿線エリアとの親和性が非常に高かったんです。また、山崎さんが持つ「明るさ」や「人懐っこさ」は、エネクルが掲げる“地域密着型の生活応援企業”というブランドイメージとも重なりました。

熊谷:
CMをリニューアルする際、「山崎さんを続投するか」という議論はありましたが、最終的には継続をお勧めしました。エネクルというブランドが少しずつ浸透してきたタイミングで、キャストを変えてしまうリスクよりも、信頼感を積み上げていく方が効果的だと判断したんです。

原田:
実際の撮影現場でも、山崎さんは本当に素晴らしかったですよ。真夏の屋上で過酷な環境だったのに、一切手を抜かず、50人以上のスタッフに差し入れまでいただいて。撮影自体も予定より2時間半も早く終わりましたし、プロ意識の高さに感動しました。

多田:
あのCMは、社内へのインパクトも非常に大きかったです。経営方針発表会で上映した時、会場が暗くて反応は見えなかったんですが、懇親会で「どうやって作ったの?」「今後どこで流れるの?」と社員からたくさん質問されました。自分たちの会社を誇れる、そんな空気が生まれた瞬間でしたね。


社員の意識を変えた「インナー施策」

─ インナーブランディングとしては、他にはどんな取り組みをされたのでしょうか?


小暮:
さきほど原田さんも触れていましたが、ポスター制作が大きな転機になりました。メッセージは「エネクルのブランドは、あなたです」。社員一人ひとりがブランドを体現する存在なんだと伝えることで、主体性を促す狙いがありました。

佐藤:
ポスターは各部署に掲示しているだけでなく、部署ごとに「自分たちが何を大切にしているか」を説明する場を設けています。最初は少し戸惑いもありましたが、社員同士でブランドについて話すきっかけになっているのが大きいです。

原田:
ブランドは「広告を出すこと」だけでは育ちません。社員が自分の言葉でエネクルを語れるようになることが大切です。今回のプロジェクトでは、ヒアリングやワークショップを通じて社員の意識を変える仕掛けを重視しました。

多田:
実際、ポスターをきっかけに社内での会話が増えましたね。「このメッセージの意味は何だろう」とか「自分の仕事はブランドにどうつながっているんだろう」といった議論が自然と生まれてきています。


未来へ向けたブランド戦略

─ 今後、エネクルはどのようなブランドを目指していくのでしょうか?

多田:
まずは「地元で最も愛されるエネルギー会社」を目指します。ただ「地元」といっても、展開しているエリアは埼玉、長野、栃木など多岐にわたります。地域ごとに適したアプローチが必要です。例えば埼玉ではプロサッカーチームとの連携を進めていますが、他の地域ではそれぞれの文化や行政との関係を重視する必要があると考えています。

熊谷:
ADEXとしては、行政やスポーツ団体とのネットワークを活かしながら、地域ごとの戦略をサポートしていきます。「地域に貢献する」というパーパスを、単なる言葉で終わらせないことが重要です。

佐藤:
埼玉県はエネクル様の創業の地であり地場ですので、語りやすいストーリーがあったと思います。今後は他のエリアで地域密着を体現しようとしたときに、実直な魅力を広告やそれ以外の手法を用いて伝えられればと思います。

原田:
ブランディングは「イメージづくり」と「ファクトづくり」の両輪だと思っています。地域に密着するメッセージを打ち出すだけでなく、実際に地域に貢献する活動、つまりファクトを積み上げること。それを社員が実感できるようにすることが、ブランドの強さにつながります。

小暮:
エネクルの強みは、現場で働く社員の姿そのものです。その地域にためにひたむきに努力をしていることを周囲に伝えるには、ただそのまま伝えるのではなく翻訳する必要があると思います。その意味ではスポーツ団体へのスポンサードなどが好例だと思います。ですので、まずは「地域のシンボル」となる事象をエネクル様がサポートする。そしてまず知ってもらった上で他の施策を組み合わせてことで、「社員を地域の一員として取り上げるブランディング」にも取り組んでいきたいと考えています。

多田、森住:
これからもよろしくお願いいたします。

熊谷:
もちろんです。引き続き何卒よろしくお願いいたします。


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