top of page
  • 執筆者の写真 ADEX plus

ブンセキ的思考で行こう Vol.2 データストラテジスト太古益樹によるADEXの “ブンセキ” 考 



今回はvol.1でお話ししたブンセキの前に行う「現象から数値」についてお話しします。


 

データとは何か?

みなさんは普段の業務で意識していないかもしれませんが、ブンセキに使うデータには約束事があります。それは「構造化された数値」であるという約束事です。構造化とは、事前に定義され定められた構造(例:日毎・週毎・年毎等)となるように整形された数値のことです。現象(広告施策や結果など)によって、出稿量・反応数・申込数・販売数を構造化した数値にしてゆく。こうしてデータが出来ます。


「集める」と「区別する」

データにするために「集める」という作業を行います。これは簡単なようで実は難しく、ACRexやビデオリサーチの時点リスト、GAでのサイト来訪数やCV数など複数のツールから数値を集めます。これらの数値をエクセルでグラフ化するだけでも、今まで見えていなかったものが分かることもあります。複数の時系列の数値を「集める」という作業は地味ですがブンセキ的思考をする上で大切なことです。



次に「区別する」についてです。「区別する」とは、集められた数値を構造化した後に、原因系と結果系に区別することです。具体的には、原因系であるメディアの数値(例:TVスポットの投下GRPやWEB広告の反応数等)と結果系の数値(例:対象商材のサイト来訪数、資料請求数、POS等)などが挙げられます。広告を実施した期間での生活者の購買行動の要因(広告効果)を因果関係によって区別するのです。


原因と結果は連鎖してゆきます。例えば、Aの原因からBの結果を得ると、次にBが原因となりCの結果を得るというようなイメージです。このようなイメージを持つことが大切です。因果で区別された数値は、普段私たちが使っているKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)と同じ意味と言えます。


「集める」と「区別する」が完了して、ブンセキを行うのですが、皆さんが「集める」と「区別する」ことで数値をデータ化された時点で、もう結果に至る仮説(たぶんこうなんじゃないか)は出来上がっていると言ってもよいでしょう。後は「何を明らかにしたいのか」によってブンセキ手法を選択すればよいだけです。


次回はそのブンセキ手法についてお話しいたします。



ブンセキ的思考で行こう Vol.1 はこちらから



著者プロフィール

 太古益樹(タイコ マスキ)

 IMCプランニング局データストラテジスト


大阪府立大学経済学研究科修了修士(経営学)

2015年にデータ分析チーム立上げに参加。

テレビ視聴・オンライン行動ログデータや

購買データ等から広告効果の検証に従事。




 

ADEXでは、IMC(統合型マーケティング・コミュニケーション)領域において、さまざまな独自のソリューションをご用意しています。クライアント様の“もやもや”を解消し、ストラテジックプランニングの最適解をご提供しています。

●ADEXへのお問い合わせはこちら:CONTACTページ

bottom of page