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執筆者の写真 ADEX plus

ブンセキ的思考で行こう Vol.3 データストラテジスト太古益樹によるADEXの “ブンセキ” 考



3回目のお話しはいよいよ「ブンセキとは」についてです。ブンセキという業務を俯瞰で見ると大きく2つのプロセスがあります。それは、「分ける」ことと、分けたものの「差」を見ることです。

 

ブンセキで大切なのはデータを「分けること」 集めたデータを分けるためには何が必要なのか?それは広告の業務知識です。難しく考えるのではなく、何を「分ける」のか、何を知るために「分ける」のかを考えれば容易にデータを「分ける」ことができるはずです。

データを「分けた」あと、エクセルなどでグラフ化してみるとデータ間の「違い」が見えてきます。この「違い」こそが、広告効果だったり、顧客が購買に至る行動だったりします。このような視点を日ごろから心がけることが大切です。

ザックリ言うとブンセキとは、このようなものです。よって、ブンセキに必要な要素は、広告会社が既に保持している業務知識と、個人が今までに成功や失敗を繰り返して得られた経験がベースとなります。だから、ブンセキはやろうと思えば誰にでもできるのです。 次のステップは、データを「分けて」その違い(差)に意味があるのかを確認することです。この部分のみを「カイセキ」と呼びます。データ間の差に意味があるのか(≒再現性があるのか)を見てゆきます。その際に用いるのが統計的手法です。

  統計的手法の代表的な例として、   相関分析(原因と結果のデータの関係性を見る)   分散分析(広告前と広告実施中に結果に対して差があるかを見る)   などがあり、何を知りたいのかによって用いる手法は異なります。 ここで強調したいのは、ブンセキで重要なのはデータを分けることであり、それがないと統計的手法は使えないことです。手っ取り早くカイセキだけやろうとしてもできません。 みなさんが誤解しているのは、ブンセキとは難しいもので難解な統計的手法を用いて導き出すものと思い込んでいるところです。しかし、実際は違います。私たちの業務は、クライアントが持っている課題に、広告施策を使って解決することだと言えます。そのときに誰がデータを「分ける」ことができるのでしょうか。それはプランを作った広告会社の人間でしか出来ないはずです。このようなステップを踏まないで、分析ツールにデータだけを投入して、答えだけをサッと見ても「腹に落ちる回答」は得られないでしょう。 広告会社のブンセキに必要な3つの要素を次の図に示しました。



ブンセキは、一部の専門的な人達だけがするものではなく、広告施策の立案・実施に携わったすべての人達が行わないとクライアントのためになる結果は得られないということを我々は肝に銘じておきましょう。


ブンセキ的思考で行こう Vol.1 はこちらから

ブンセキ的思考で行こう Vol.2 はこちらから




著者プロフィール

 太古益樹(タイコ マスキ)

 IMCプランニング局データストラテジスト


大阪府立大学経済学研究科修了修士(経営学)

2015年にデータ分析チーム立上げに参加。

テレビ視聴・オンライン行動ログデータや

購買データ等から広告効果の検証に従事。




 

ADEXでは、IMC(統合型マーケティング・コミュニケーション)領域において、さまざまな独自のソリューションをご用意しています。クライアント様の“もやもや”を解消し、ストラテジックプランニングの最適解をご提供しています。

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